会長あいさつ

一般社団法人石川県医療ソーシャルワーカー協会  中宮 久美子

   このたび、当協会の会長に就任いたしました中宮 久美子です。会長を仰せつかり、身が引き締まる思いでございます。

   石川県医療ソーシャルワーカー協会は、県や各病院長他多くの方のお力添えを得て昭和483月に設立し、現在270名の医療保健福祉分野で働くソーシャルワーカーが所属する職能団体です。

   この間社会はめまぐるしく変化し、50代の子どもを80代の親が養育できなくなっている「8050問題」等新たな問題が生じています。

   私たちの現場でも、身寄りのない人や外国人の療養支援、DV、虐待に対する支援等、複雑困難な問題を抱えた方の支援に直面しています。

 このような中で、私たちソーシャルワーカーは今の時代に即したソーシャルワークを展開していかなければなりません。病気や障害を持たれた方の思いを丁寧に聴き、包括的で的確なアセスメントを行うことが大切です。また、関係する他の援助職とはもちろんのこと、本人を力づける有形無形の人、もの、ことをつなげ、支援していくことが求められています。

 当協会は、ソーシャルワーク機能を持つ専門職として、会員一人一人の資質の向上をめざし、利用者の皆様をはじめ社会に貢献することをミッションとして活動していきたいと思っていますので、皆様にはご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

 ~会員の皆様へ~

 私が、協会活動を続けてきたのは、この協会が私にとって大切な存在だったからです。私を今日まで育ててくれたのは、利用者の方々はもちろんなのですが、当協会であることも間違いありません。協会の研修に参加し、勇気づけられ、また明日からがんばろうと思ったり、支援に悩み、先輩会員に相談したり、委員会活動をする中で他のワーカーから教えられることがたくさんありました。

  この互いに学びあい、助け合う土壌は、昭和48年に協会が発足以来、先輩たちが培ってくれたものです。この土壌をさらに豊かなものにし、次の世代に渡せるように真摯に取り組んでいきたいと思います。

  私達は、残念なことに、福祉を学んで国家資格をとっただけでは仕事はできません。

  素の自分、SWの価値倫理という土台を強固にし、入職してから退職するまで専門性を磨かなければなりません。それぞれのステージにあった学びを協会がサポートできたらよいと思っています。

  また、大切だと思っていることは、自分の専門性を磨くだけでなく次に続く人達を育てることです。とても優秀なソーシャルワーカーがいても、その人が転勤したり、退職すれば困るのは利用者です。次世代育成にも積極的に取り組んでいきたいと思います。

  会長就任にあたり、「学びあい、助け合い、みんなでソーシャルワーク機能を磨く」をスローガンに活動をしていきたいと思っています。それが、利用者をはじめ社会に対し貢献する協会のミッションだと思っています。ぜひこのスローガンに会員の皆様にもご賛同いただき、協会活動に参加していただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。