会長あいさつ

一般社団法人石川県医療ソーシャルワーカー協会  中本 富美

   石川県医療ソーシャルワーカー協会会長を拝命し、ご挨拶申し上げます。

まずは2024年11日に発災しました能登半島地震で尊いいのちを奪われ、また日常生活に甚大な被害に遭われました方々に心よりお見舞い申し上げます。

 今回の能登半島地震はまさしく人々の生活に危機的状況を生じさせました。今なお生活再建に見通しが持てずに苦しむ方々にお会いします。何度も被災地に伺いますが、そのたびに沈痛な思いを抱きます。そのような中、協会員のみなさんは主体的に支援活動に参加してくださいましたことに感謝申し上げます。クライエント(被災された人々)の苦痛を身近で感じる力をもち、日常実践と変わらぬ支援の視点を確かなものに、全国のソーシャルワーカーの仲間とのつながりの中で活動してくださいました。これからも続く活動となりますが、たくさんの方に助けていただきながら、その歩み続けていきたいと思います。

 被災された方を含むクライエントの方への生活課題を通して地域や社会のあり方を問い、大仰な表現をすると思われるかもしれませんが、世界中のひとびとが平和で戦争に怯えることがない社会を目指していきましょう。私たちはさまざまなつながりの中で生きています。世界中の見ぬ、知り合うこともない誰かでさえも戦禍にさらされることがないようにと願うことはソーシャルワークの信念だと考えています。

さて2023年、私たちの協会は50周年を迎えました。振り返れば、協会の歴史はソーシャルワーカーひとりひとりが学び、つながる場として研修会を提供し、クライエントがソーシャルワーク支援に繋がれるために広報活動を展開してきました。何よりひとりひとりのソーシャルワーカーが生き生きと活動できるような拠り所のような場と考えてきました。時代の流れや社会のあり方の変遷の中で協会が担う役割や求められる機能を考えつつ、変わっていくこと・変わらずにいることをたいせつにしていきたいと思います。

 最後になりますがこの時期に会長としての重責を担うことに大きな不安を感じております。協会員のみなさんが元気にがんばっている姿を励みに、会長という立場でありますが誰よりも支えられながら、協会運営に対して愚直に取り組んでいく所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。